

ひとは太古の昔から、味覚を満足させることはもとより、食物の保存を、自然の中にある物質を用いて実現し、その方法について智恵を絞り、発達を遂げてきました。その後、そういった役割をする有効物質だけを取り出し、合成させることで、経済成長とともに大量の食品添加物が氾濫するようになりました。
食材には、その食材本来の味が詰まっています。例えば、穀物には、噛みしめるほどに増す確かな甘みが、野菜には、季節を実感できる独特の風味が。食材が本当に健やかなら、過剰な着色や甘味を必要とせず、充分私たちの味覚は満たされるはずです。
毎日の食生活の中で、何を選択するかということは、次世代へ引き継がれる食習慣に、重要な役割を担っています。自らの味覚を、健やかな食習慣によって育む。それは結果的に、身近な人に生きる活力を与え、ひいては、食の未来を明るく変えるきっかけとなるかもしれません。ほんとうの美味しさを継承することは、子どもたちへの大きな贈りものとなるのです。